硬式と軟式のボールの違いによって投げ方が違うのか?
硬式ボールと軟式ボールとで投げ方が違うんですか?
高校1年生で硬式野球をやっている子のお父さんから『ボールによって投げ方が違うのか?』と相談を受けました。
入学してから3ヶ月が経ち、うまくボールが投げられなくなったそうです。
中学校の時に硬式ボールで野球をしていた子は、問題なく投げられますが、部活動で軟式ボールで野球をしていた子は、ボールが変わるとなれるまでに時間がかかることがあります。
現在は、塁間や遠くに投げる分には問題なんだそうですが、15m程度の距離になるとワンバウンドになったり暴投になったりするんだそうです。
時々見かけますが、短い距離を投げられない投手がピッチャーゴロを捕ってファーストまで少しか知ってから下から投げる投手がいます。
微妙な短い距離のコントロールが定まらないのでそうした投げ方になってしまうんです。
実際、ボールの違いによって投げ方が変わることはありません!
しかし、その人の投げ方によってボールが変わると投げにくくなることはあります。
手首や指先を使って投げようとしている選手は、ボールが変わると重さが変わるので投げにくくなりコントロールがしにくくなります。
そういう選手は、手首や指先に力が入ってしまうので、リリース時に力んでしまい、指にかかり過ぎてワンバウンドになったり、逆に指にかからずにボールが高く上の方へスッポ抜けてしまいます。
さらに、1年生だと『ちゃんと投げないといけない。。。』とプレッシャーになり余計に身体が硬くなって腕が振れなくなり、悪化してしまうんです。
手首を回外⇒回内運動を使うことで問題が解決!
肘から先の前腕部は、小指側を軸に回転することができ、その動きを回外、回内運動と言います。動画や下記の写真のように小指からリードして手のひらが上を向いていますが、リリースされると手のひらが下を向いています。
内外⇒回外運動を利用して投げると腕全体の連動を使って投げることができるので、ボールが変わってもコントロールに影響されることが少なくなります。
そして、腕全体の連動を使うことでボールの重さを使って遠心力で投げれますので、力みが少なくなりより投げやすくなるんです。
投球リハビリ外来でも回外・回内運動を指導!
当院の投球リハビリ外来で指導する際も、前腕部の回外⇒回内運動ができるように指導しています。
この回外・回内運動は、前回のブログでも紹介した『野球選手の肘痛を予防するエクササイズ』にもでてきます。
投げる方向に小指側(尺側)もしくは、肘を向け、投げ終わった後は親指が下がります。
手のひらが投げる方向に向くのではなく、小指側から出していきます。
例えば、正面に向かって空手チョップをするような感じです。
ここで、気を付けなければいけないのは、腕に力が入って力んでいると親指が下がらず、手のひらが外を向いてしまいます。
指や手首、腕もリラックスした状態で腕を振ることが大切です。
この回外・回内運動を使った投げ方は、力みが取れるだけでなくいろんなスローイングができるので大変便利です。
手首の曲げ伸ばし運動を使って投げると、内野手で横から投げることが難しいんですが、これだと簡単に投げることができます。
そして、横から上手に投げている内野手の手のひらを見ると下記の動画のように下を向いています。
腕が回転しながら投げているのがよくわかると思います。
まとめ
手首の曲げ伸ばし運動(背屈⇒掌屈)を使って尚且つ指先や手首に力を入れて投げている選手は、ボールが変わることでコントロールが定まりにくくなることがあります。
腕の回外⇒回内運動を使って投げることで力みにくくなり、そして、内野手の横から投げる動作も簡単になり、ボールが変わっても問題なく投げることができます。
当院の投球リハビリについて
その他、投球に於いてのポイントはたくさんあり、個人によって投球動作はさまざまです。
今まで老若男女問わず、多くの選手や子供さんを指導した経験があります。
個人に合わせいろんな方法でご指導致しますので、お早めにご相談ください。
自費治療コースにて対応させていただいておりますので、スタッフまでお申し付けください。
追記
今回、ご相談に来られたお父様もいろいろと勉強したり人に聞いたりしても改善することもなく、ましてや自身の子供となると優しく上手に説明するのが難しかったそうです。
今回は比較的症状が軽度でしたので、1回の指導で以前と変わらないくらいによくなったそうです。
あまり、時間が経ちすぎるとそのぎこちない投げ方が身体に刷り込まれてしまい、抜け出しにくくなるんです。
過去にもそういう経験を何度もしたことがあります。
私も現役時代にスローイングに難があり、とても苦しんでいましたので、選手の辛い気持ちがよくわかるんです。
今後も投球リハビリ外来を紹介していきます!
下記のブログでは、肘痛を予防する比較的簡単なエクササイズを紹介しております。
タオルやゴムバンドなどがあればさらに肩回りのトレーニングにもなりますので、ご覧になってぜひ参考にしてください。
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